Lunatic Moon[Data]

Lunatic Moon[Data]


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目次

・人物
・地域
・データ
・出来事や話



人物



【前本不亜音 オルクス/ノイマン】

 やさしいしぶちょう。
 T市支部にて支部長を務める女性。
 大勢の子供達の面倒を見ており、ときに厳しくもあるものの、皆の成長を見守ってくれている。



【“マスターマインド”天船巴”】

・FHのマスターランク、情報操作・陰謀・精神干渉の能力のみでのし上がった「クソ女」。
・オーレリオの悲劇を引き起こした張本人であり、此度の事件の黒幕と思われる人物。
・獅童糸香の主であり、後述する部隊《Jack pod/Sad X》の主。
・尾身曰く、その犯罪歴は「人道に対する罪で百回死刑にしても足りないほど」。
 ドラッグ密輸、紛争誘発、兵器売買、詐欺グループ編成、違法売春宿経営、誘拐、虐殺。



【Jack pod/Sad X】

・天船巴子飼いの「失感情症」のノイマンで構成された、潜入任務特化型の部隊。仮面を付けていることが特徴。
・現在確認されている構成メンバーは獅童糸香。



【獅童糸香 ノイマン】

 P市第一高校生徒会長。
 もともとこのP市は富裕層の多く住む市であったために、当然というべきかここも進学校の気質が強い。
 そんな中、ここの生徒会長を務めている彼女は、各方面に対する影響力が強く、決断力と柔和な施策で多くの生徒たちから支持されている。
 また、そんな彼女の下で働く生徒会役員も、秀才達が多い。
・双子月出現時、本人の言い分:東雲を捜していたところ迷ってしまったが、何とか明るいところにまで出られた。
・東雲、望月と下校時、《天才(ジーニアス)》のDロイスと《天性の閃き》を使用したことから、ノイマンのピュアシンドローム持ちだと確定。
 人間性を喪ったような感情と声音、その天才性は、「もっとも日常に溶け込みやすい」シンドロームによるものだった。
・P支部で尾身が開く学習塾の講師として出入りしていた。
●獅童家
・普通の家庭で育った。卒業後は推薦で都内の有名大学に進学することが決まっている。医師になりたいらしい。
・エリート志向。「この子は医者にする」「筋の通らない検査にかけられるはずがない」「健康体のいい子なんですもの」等
 UGNによる介入を極端に嫌い、いざこざに発展したこともある。
●感情の正体
・もともと感情がないものを完全演技でそれっぽく見せかけている
【キーワード"優等生の仮面"】
使用エフェクト:代謝制御+完全演技+プロファイリング
効果:"感情を上書きし"「世間一般に見れば優等生かついい子、誰からも慕われる完璧人間」を作り出す。プロファイリングで「相手のしてほしいこと、望むこと」を読み取り、代謝制御と完全演技の組み合わせでそのとおりの動きをする。
●情報判定【UGN:10】
・定期健診に合わせ秘密裏に行われているレネゲイドウイルス適性試験に関して、獅童糸香が試験を受けた記録が出生から現在に至るまで一度もない。検査を断る理由は自然なもの。
・過去、先代支部長が検めたこともあるが【一先ずミスとして処理されている】
・情報の消去に関して外部から行われた痕跡はない。UGN内部による消去という可能性に絞られる。
●正体
・“マスターマインド”天船巴子飼いの部隊《Jacl pod/Sad X》の構成員であり、今回の事件のため送り込まれたエージェント。
・失感情症をノイマンのエフェクトにより優等生を演じ、地域に潜んでいた。
・……のはずだが、独断で行動したと思しき発言がある。その意図が何処にあるのかは不明。



【"ジョーカー"江藤 ノイマン/エグザイル】

 UGN、テレーズ・ブルムの下で動く情報処理班の男。
 テレーズが卜部くんというアンバランスな存在に関して積極的に手を回して保護すべく動いており、その連絡役が彼である。
 それを持ってくるのがこのエージェントである。江藤としか名乗っていないが、普段はO市でパン屋を営んでいるらしい。



【"大戦の鬼神"夜辺甚五郎 バロール/ノイマン 】

 第二次世界大戦末期──それこそUGNもFHも存在せず、現在オーヴァードが持つ異能が"奇跡"や"魔術"として語られていた時代においては兵士として活躍した男。
 重力刀を生成する異能を用い、護国のためにあまたの敵を斬り伏せてきた。
 戦後は秘密裏に迫害されていた異能者達の寄り合いを作るなどの保護活動に奔走。
 コードウェル博士によるUGN合流の呼びかけに応じ、UGNの傘下に入った。
 数多の教え子達をエージェントとして送り出す一方、P市から離れることを一切しなかったということでも知られる。



【"サー・ブルーランス"尾身俊樹】

・P市査察官であり、夜辺の右腕だった男。翠簾野に支部長になって欲しいと申し出てきた。
・P市にきたのは六年前。



【"Luna-02/卜部影路の目的】

 素性不明。
 日本各地に、不定期に出現していたオーヴァード。
 活動時期は三年程前からと思われる。

 「月夜の晩」「山」に出没し、ワーディングエフェクトを展開しているのが確認されている。
 UGNはその行動特徴から、ソ連宇宙開発計画の探査機の名をコードネームとした。
 布で体を覆うことで正体を隠しているが、体格や骨格から推定される性別と年齢は、男性、20代。
 上記の特徴を除き、特に日常の境界線を脅かす事案を引き起こすことはないということで放置されていたが……。
●猫川からの情報
・オーヴァードであるが未熟、レネゲイドウイルスの適正も低いがゆえに、今まで見逃されてきた人物。卜部影路が追う者でもあり、翠簾野夕南も情報を知ってはいたが後回しにしていた。
 特徴的な行動と痕跡を残してはいたものの、取るに足らないとして放置されていた。
・ソ連月面探査機の名前の通り、月を観測していた。



【黒澤秋人】

・京が捜索を依頼された「馬鹿ご子息」。祖父:修一郎、父:修平。
・末っ子。
・オーヴァードの届け出有。(エンジェルハイロゥ/ブラッドドッグ="Luna-02"の構成と同一)
・度々家を抜け出し放浪する癖があったが、全く家に戻らなくなり一か月ほど前から行方が分からなくなっている。
●京の【裏社会】判定
・3か月前、黒曜山がよく見えるボロアパートに引っ越してきている。
・地域の人々との交流は無し。月の見える夜に度々外出しているところのみ目撃されている。
●あきるの【P市の不審なオーヴァード(エンハ/ブラドでありきな臭い噂のあるやつ)】の情報収集
・不審なオーヴァードとして名前が挙がったが、現段階で"Luna-02"や古書泥棒と確定という証拠はない。
・あくまでも、O市で最近見かけなくなったオーヴァードとして挙げられたのみである。
●黒澤家
・黒澤家はO市の没落したエリート一族。あきるの両親は黒澤家を見下し、あきるに対し情報を隠していた。あきるは祖父の書斎で情報を発見。
・もともとP市にいた一族だが、WWⅡ終戦後「何らかの理由(おそらくGHQのメスがいれられた故?)」でP市を離れている。
・陸軍が設立した「とある機関」に所属していたが、詳しい内容は隠ぺいか消失か欠けが多い。



【望月】

・亜梨花を「使い手(マスター)」と呼ぶ謎の少女。曰く、「大日本帝国を平和にするためにえらい人たちに創られた」らしい。全体的に、"朔"と呼ぶ存在の用意した台本を読み上げているように感じられる。
・非常に人懐っこく、純真無垢。朔を「ともだち」と呼ぶ。
・キーワード:ともだち、がっこう、おかあさん、おとうさん、はたけ、護国決戦兵装、神語、「わたし、"こんなものになりたくなかった"」、「ずっとしぬまでひとりぼっち」
☆UPDATE☆
・正体は神語研究所にて被験体として用いられた少女。元は地方の娘で、両親に売られて研究所に来た。「望月」という名前は被験体記号。
・敗戦濃厚な情勢の中で、一発逆転を狙って作られた兵器。「八尺瓊勾玉」を埋め込まれ、絶え間なく悪意に晒されていた。
・そんな最中、非人道的かつ過酷な実験に耐え切れなくなった心が、「朔」というもう一つの人格を生み出した。



【朔】

・望月が危ない時や寂しい時に面に出てくる、望月の友達。夜辺甚五郎の名前を出した時表に現れ、夜辺を「お兄さん」と呼んだ。
・自身を「化け物」と呼ぶ。双子月の現象は、封印が解かれ目を覚ました際の「寝ぼけ」のようなもの。
・夜辺甚五郎を封印の要としていた可能性が高い。
・非常に強いジャーム傾向が見える。全ての基準が望月にあるため、そこに危険が及ぶとなれば徹底的な破壊活動に及ぶ可能性も十分にあり得る。
・望月(満月)と朔(新月)は対の存在。ゆえに離れることはないし、守りたいと思うのも当然のこと、らしい。
☆UPDATE☆
・望月のもう一つの人格。勾玉からの悪意を望月の代わりに常に引き受けていた影響により、「望月のためなら全てを殺す」という過激な思考へと歪んでしまった。
・そのせいで「ジャーム」と同様のものとして判定された。



【"アクア・ウィタエ"水城マリア】

Dロイスは《優しい奇跡(カインドマジック)》。
ヒトと痛みを分かち合い、平和な国を作る。……そう、語って聞かせていた口調は、感情の無い言葉と共に、メッセージを届ける者となっている。
シンドロームはソラリスピュア。
……ただし、明らかに何かがおかしい。
そもそも、死人は蘇らない。



地域




【P市】

・戦争とは切っても切れない土地、と尾身は言う。
※最近のP市の内情
①ここ一ヶ月の間、夜に雲のかかる日が少なくなってきている。天候不順はない。
 また、通常であれば新月であるにも関わらず月が出る日がある。
②その月夜の晩にだけ、原因不明のオーヴァードの暴走事案が発生する。
 確証はないが、状況証拠だけ見れば十分である。
③学生の間で【双子月】の都市伝説が流れはじめた。



【黒曜山】

 P市の名物スポットの山。
 ……とはいえ富士のお山とか北の大地の山々に比べると流石にインパクトは劣る。
 山頂に石碑があるが、これも山っぽいものということになるだろう。
・注連縄と碑石が、望月/朔の封印として機能していたと思われる。
●前本不亜音の情報
・過去、「奇跡」について調査していた大日本帝国の機関が陣取っていたことがある。
・レネゲイドウイルスの拡散としては、1990年代に発生した輸送機事故がきっかけとされている。
 しかしウイルス自体は古代より存在しており、それらがいわゆる「奇跡」「神秘」「魔術」といった言葉で呼びならわされてきた。
・1939年、二次大戦勃発の折、各国の首脳たちはそれらの奇跡を軍事転用することを考えていた。日本もまた例外ではない。
・満州第七三一部隊(正式名称は「関東軍防疫給水部本部」)から派生した、通称「大日本帝国奇跡調査機関"カンガタリ"」(神語?)が、日本におけるそれと有力視されている。
「カンガタリ六○ニ部隊」へ



【黒曜山:月黄泉ノ尊神社】

・登山道から横道にそれたところにある、朽ち果てた鳥居を擁する、邪教の廃神社。八尺瓊勾玉の象徴たる神、ツクヨミノミコトと同じ読みだが、明らかに字が異なる。
・拝殿の奥には何かを安置していたと思われる台座と、茶けた書物がある。

●書物:ツクヨミノミコト
 ヨモツヨリキタルモウヒトツノツキノカミ。
 コノヤマニネムリシマガタマにネムルカミ。
 ワレラハカミヲオソレナケレバナラナイ。

 サモナクバヒノモトシンワハオワリヲムカエル。

 ──マガタマニヒトヲクベヨ。サレドヒトノカラダヲアタエテハナラナイ。
・夕南の実家は太陽神・天照大神を奉る家系ではあるが、近縁のはずの“ツクヨミノミコト”の存在は伝わっていない。
・拝殿奥の裏口と、上に向かって開くタイプの地下扉がある。

●地下扉の先
・分厚い扉の先には、大量の白骨と半分朽ちた戸棚の本、中心に【月黄泉ノ尊】と記された墨字の書物がある。
・戻る際に、数十年は経過している古びた菊花紋章を見つけた。

●書物:月黄泉ノ尊
 ツクヨミノミコトヨ、キョウキヲモタラシテオクレ。
 イクスウセンマンノイノチニコタエ、ワレラノウラミニムクイテオクレ。
 イズレ、アナタノホウデ、ヨヲ
 
 ──ヨミノクニヘツキオトシテオクレ。

☆簡易内容
①ここは何らかの儀式に用いられ、その結果として大勢の人間が命を落とした(捧げた?)。
②月黄泉ノ尊は文字通り狂気を司る神である。
③儀式によってウラミ(?)が詰め込まれたと思われる何かは、"この場には存在しない"。

☆詳細
①月黄泉ノ尊は、【月詠尊】になぞらえた疑似神格である。故に、その象徴となるものも"八尺瓊勾玉"である。UGNが指定した遺産と考えて間違いはない。
②月黄泉ノ尊が狂気を司る神である以上、八尺瓊勾玉自体にも精神を蝕む毒のような狂気が内包されている。
③この八尺瓊勾玉を維持するには、オーヴァード(当時は神職などの奇跡が使える関係者と見る方が自然か)の命をくべる必要がある。
④だからといってこの八尺瓊勾玉を人体に埋め込むことは絶対にやってはならない。
疑似神格に内包された悪意が人格を持ち、最悪の場合、個人が制御出来ない破壊神を生み出す恐れがある。
そして、勾玉の怨念をダイレクトに受ける以上、術者は即座に発狂し、結果として最悪の事態を引き起こす。
……もっとも、この宗教の関係者はそれが望みのようだが。
【八尺瓊勾玉】は怨念を凝縮する装置だが、裏を返せばそれを一箇所に封じ込めておくものでもある。

これを破壊した場合、中にある怨念が解放されると考えてもおかしくはない。

●裏口の先:神語研究所
・白い、研究所然とした廃墟建物。人体実験が行われていた形跡がある。

●日誌
(1)
 あの勾玉を、神社から持って帰ってきてから、何もかも変わった。
 隣で笑っていた同僚が、日に日におかしくなっていく。
 何も無い場所に誰かがいると言ったり、頭を壁に打ち付けたりだ。
 それでも、私達はやらなければならなかった。国の存亡のためならば、幾らでも犠牲を出すという覚悟は出来ていた。

(2)
 黒澤局長が連れて帰ってきたのは、両親に売られた地方人の娘だった。
 曰く、古い神職の家系より分かたれた一族らしく、その手の力にはもしかしたら馴染めるかもしれないとのこと。
 我々は早速、勾玉の適合実験を行うこととなった。

(3)
 許してくれ、とは言えない。
 そも、地獄に言って罰を受け、責め苦を与えられ続ける。それが、禁忌に手を染めた者の義務だからだ。
 しかし、毎日のように泣き叫び、次第におかしくなっていく少女を見て何も思わなくなりはじめている私達が、怖い。

 そして、実験は順調であるという事実も、拍車をかけていた。

(4)
 ──ヒロシマ、ナガサキの原爆を受け、慌ただしくなってきた頃。
 被検体に別の兆候が見受けられた。外国では症例が報告されていた、もうひとつの人格が形成されていた。
 痛み、苦しみ、喪失、それらからの逃避のために生み出されたと推測される。

 ……アレがそうでないということは、勾玉にあるという"怨念"は、今もなお彼女の内にあるということか?

※この先は焼けている。



【P市第一高校】

①創設者兼初代校長:"明花"冬三郎
②この学校は、最初は青空教室から始まった。
③戦争を受けて、帰還した兵士が「子供達に未来を討論させる場を」と提案したのが始まり。



【喫茶店/サ店】

・獅童行きつけの喫茶店。それなりに歴史のある場所らしく、マスターの老紳士が一人で切り盛りしているらしい。



データ




【information】
Eロイス《孤独の叫び》(P134参照)が起動しました。

使用者:『朔』
対象者:東雲亜梨花
効果:
①「望月」(※朔は含まない)に対するロイスを、庇護/遺志で取得してください。
②このロイスは現段階ではタイタス化不可です。
 表記上効果ではロイス取得制限も発生しますが、現段階では無視して構いません。



information!:Eロイス《衝動侵蝕》(P135参照)が起動しました。
使用者:『???』

対象者:卜部影路、明花あきる、翠簾野夕南、神々廻京
効果:
【衝動判定】を行わせる。
失敗時に発生する衝動は、「衝動:破壊」
・したがってしまえば戻ってこられなくなるものと直感した。



【特殊データ】
『"大日本帝国決戦兵器"■■■■/素体』


 狂気は制御出来るからこそ、兵器運用が出来る。

効果:望月/朔と同じシーンに登場しているプレイヤーは、『???』が使用した『衝動侵蝕』の効果をスキップできます。



【information!:Dロイスが発動しました】

Dロイス:天才(ジーニアス)
参照ページ:上級P56
フレーバー:才能で全てをこなすエフェクト
効果:判定達成値に+【精神】を入れる。
使用者:獅童糸香



出来事や話




【回想/あきる10歳、六年前】

・"冬将軍"がたった一つ解けなかった謎がある。
・晩年の彼は書斎にこもるか常に出かけるなどしていたが、それでも孫のあきるに接することは一時たりとも忘れることは無かった。
・しかし、彼は志半ばで亡くなった。
・明花冬三朗の葬式に列席した夜辺甚五郎の言葉。
「サブちゃんも、間に合わねぇってことがあるんだな」
「後は最悪にならねぇよぅ、なんとかするさ」



【六年前/オーレリオの悲劇】

・詳細不明。翠簾野の過去にまつわる出来事と思われる。尾見俊樹もその内容を知っているようだ。
☆UPDATE☆
・六年前、東の小国:オーレリオにて起こった惨劇のこと。翠簾野夕南はエージェントとして派遣されていた。
・賢者の石が大量に採掘されたことをきっかけに、それを狙うFH勢力との戦闘が勃発。“マスターマインド”天船巴もそれらを狙い、子飼いの部隊《Jack pod/Sad X》を使い介入した。
・天船は部下に命じ、スラムの子供にレネゲイドを暴走を誘発する薬を投与し、精神操作を加え、「人間爆弾」として仕立て上げる。
・子供たちの他にも、国軍でサポートに従事していた人々も多数犠牲となった。そのうち、翠簾野夕南個人を標的として仕立て上げられたのが水城マリア。
・結果的に、天船の部下を鎮圧し、賢者の石はUGN側が確保したため、作戦としては成功を収めた。



【三か月前/夜辺の死】

①夜辺甚五郎の死因は"刺殺"。オーヴァードの<リザレクト>による回復を上回る、完璧な"殺し"の技術によるもの。
②夜辺甚五郎はかつて、陸海軍とやり取りしていた。その影響か、第二次世界大戦渦中の新聞も見つかる。
③彼が持ち歩いていた古手帳と、【勾玉】が無くなっている。
④死は一部にしか公開されていない



【春日の発言】

・P市に眠る大日本帝国の遺産がもうじき活性化する。それは大災害を引き起こすという。
・戦争の"遺産"、その中でもP市に眠るものは本土決戦に向けた兵器らしい。



【黒曜山の双子月】

 通常、月は太陽の位置によって姿を変える。
 
 これは常識中の常識だろう。
 だが黒曜山では時折、街では新月であるにも関わらず満月に見えることがある。
 このとき、月が2つ見えたら幸運である。舞い降りる蝶が、あなたの願いを叶えてくれる。

☆UPDATE☆
・朔曰く、双子月の正体は「封印のためのもの」らしい。月に、月の名を冠する神を封じ込めるためのもの。
・作られた時期としては、朔が眠りについた後。その月に朔を眠らせる予定だったらしい。



【黒澤邸にて/依頼】

・O市はずれの山中の黒澤邸にて。当主:黒澤修平から依頼を受ける。
・内容は「息子が家の"禁忌"を持ちだした。その"禁忌"を奪還しろ。息子の生死は問わない」というもの。
・禁忌:少なくとも書類の類があった。「先代」は鍵を掛けた箱にいれて保管していたが、修平は詳細を知らない。



【女中の証言】

①黒澤一族は華族であり、かつて先祖は日露戦争にも出兵している。しかし古い時代の価値観が抜けきっていない。
②黒澤秋人は虚弱であった。運動よりも読書といったように、歴史資料を好んで読んでいた。
③亡くなった先代、黒澤修平とは仲が良かった。



【歴史資料、古書喪失事件】

・「盗まれた資料を、取り返してほしい」
現場:歴史資料保管室
○ここ2週間の間、データベースに記載されている資料と、保管している資料が一致しないことが度々発生している。
○館長に掛け合い、資料を全て取り出して探したところ、持ち出し記録がないにも関わらず多くの抜けが発覚。
○監視カメラをチェックするも、自分や他の職員、館長の出入りの記録はない。
○最終チェックは館長と、司書長である凜音が行っている。

盗まれた資料は以下の通り
・歴史系資料。第二次世界大戦中のP市の資料。
・P市に駐屯していた陸軍の資料
・当時の等高線が記された図
・大本営との物資やり取り履歴
・当時の将校の手紙(検閲による黒塗りが酷い)

資料室
・業務終了後は電子ロックがかけられており、職員以外の出入りは基本的に不可能。

・資料室にある資料を借りに行くときはどういう手続きを?
→保管されているものは古い紙であるため、通常カウンターに取り次いでもらうか、電話で連絡してもらう。電話番号などの申請用紙に事項を記入して提出する。
 原本は貴重であるが、適切に扱えば大丈夫な資料であれば立ち合いのもとコピーを取って渡している。

・今回なくなった本について
→戦争体験をまとめた市民向けのパンフレットや学校教育向けのもの
 まだデータ化されていないものも含めた第二次世界大戦下、おおよそ1940~45年前後の資料
(本物でなければ意味が無いから盗んだ?/資料収集のため?)

・プロファイリング結果
○身内の犯行と仮定する場合、そもそも動機がない。
 物盗りに見せかけるなら、市民パンフ以外のものも盗んでいるだろう。
 第一、市民パンフレットなら、そんなことせずとも幾らでも手に入る。

・盗まれた資料の直近のコピー申請者は?
→令状と手続きが無いと開示できない。

・盗まれたといつ発覚した?断続的に?それとも一気に?
→断続的にと思われる。一気に盗まれれば翌日のチェックで分かる。

・犯人のあたりは?身内の犯行という可能性は?
→ない。どの監視カメラにも映らずに出ていくのは不可能。(熱感知とプロファイリングで嘘が無いことは確認済み)
 海江田と館長は二人揃って仕事終わりに出ているため、相互監視の状況にある。

・なぜそもそも警察を頼らず私を頼る?
→証拠が無い。客観的にみると紛失だが、職員たちからすると「盗まれた」と確信できる。

・目的は資料の奪還or犯人の確保?
→資料が戻って来ればそれでよい。値上げ交渉済み。やったね。

・現場検証
【資料室】
○犯人に計画性はない。強いて言うならば「この年代の資料を手当たり次第に読んで手がかりを探そうとしている」というもの。
○盗むという手段を使うあたり、少なくともそうした倫理性は抜け落ちている。

【監視カメラ】
 ……監視カメラを見ても、専門家でないあなたに分かることは、「確かにこの状況で盗まれるのは違和感がある」ということくらいだ。
→資料が盗まれる瞬間は確認できないどころか、「盗まれる前の映像が繰り返されている」。
 原因はブラックドッグの「セキュリティカット」による警報遮断と電子ロック解除と、エンジェルハイロゥの「天使の絵の具」映像偽造。そもそも犯行の様子を映さないよう、徹底した細工が施されている。
 このエフェクト構成は"Luna-02"のものと一致している。



【黒曜山への巡回】

●先生達が気にしてること
・深夜の山って月明かり以外暗いやんけ。
・罰しようとかそういうつもりはないけど普通に危ない。
・しかもなんかあの辺で最近不審者情報が寄せられてる。
●目撃した人影
・黒曜山の山頂へと向かう怪しい人影。二十歳前後の男性と思われる。
・エフェクトを用いていたが、その腕前は稚拙。碑石を破壊しようとしていた。
・捕えようとしたところで東雲は気絶。



【合流】

・黒曜山頂へ向かっている最中の注連縄は切れていた。(亜梨花が来た時には切れていなかった)
・山頂到着時、
 ①碑石が内側から裂けるようにして壊れている。
 ②東雲亜梨花が倒れている。
 ③自身を「望月」と呼ぶ少女が亜梨花の傍にいた。
・この場に合った足跡は、全員のものを除けば二つ。
 ①隠す気配もなかったへたくそくん
 ②巧妙に偽装された、年齢性別不明の足跡=亜梨花とへたくそくんの事態を観察していた誰かのもの。夕南たちが駆けつける頃には立ち去っていたのか、山を下る以降の足跡は見えない。



【マスターパート】

・“マスターマインド”と呼ばれる女と、その部下(「可愛いコドモ“──”」)の会話
・「覚醒」、「覚醒個体」:※望月のことか?
・封印が緩んだ所へ、エフェクトへのレネゲイドウイルスの干渉により、「──」がこの世に戻ってきた。



【"マスタ―"】

・望月/朔にとっての東雲亜梨花のこと。
・兵器の制御を担う。朔曰く、「面倒を見る?」存在らしい。
・東雲を選んだのは「直感」
・東雲が抱いたロイスの「遺志」は、「言われるがまま私/わたしを創った、バカな誰かの後悔」。「もう顔も思い出せない」が。



【双子月と黒い光出現:オーヴァード暴走事件】

・鎮圧済み。一般人に被害は無く、イリーガルのジャーム化による破壊被害が多数でているのみ。
・時間経過によって声と雰囲気は消えていき、双子月も消えた。それとともに異変が収まり、後日カバーストーリーを敷く手筈になっている。
・もともとこの地域に双子月の都市伝説があったことから、「レネゲイドウイルスに対しある程度適応できる人間が見る、一種の幻覚か別世界のようなもの」と尾身は見立てている。
・今回の特異性は、
 ①山に入っていない一般人の目にも触れることになったこと
 ②ジャームの口走る"えいれい""てんのうへいかばんざい""べいえいしすべし"といった時代錯誤の言動
・以前から似たような暴走事案は起きていたが、はっきり異常だと分かるのは今回が初めて。今まではそういった暴走事案を夜辺甚五郎が片付けていた。
・尾身が把握している限りでは、同様の現象は六年前、もしくはそれより前から発生していた。夜辺がひとりで当たっていたため、現状詳細を把握している人間はいない。
・双子月出現の原因は、朔の封印が解かれたことによる「寝ぼけ」。ただし、同時に起こった衝動判定は「朔が起こしたものではない」。



【カンガタリ六○ニ部隊】


・黒曜山には人身御供の伝承があった。「山の神に生贄を捧げ、怒りを鎮める」という伝承だが、それはカンガタリが行っていたものを秘匿するためのカバーストーリーに過ぎなかった。
・当時暴走していた陸軍は、天皇のために戦う自分たち以外を「地方人」と呼び蔑み、「人を使って神を降ろす」人体実験に使用していた。
・終戦直後、この組織は三人の人物によって解体される。鈴木貫太郎総理、夜辺甚五郎、黒澤修一郎。
・帰還した兵士であった夜辺の進言により、鈴木が解体を決意。
・カンガタリ局長であった黒澤は極東軍事裁判にて、人道に対する罪を問われ死刑判決を受けたが、執行はされなかった。
 その理由として、極東軍事裁判裁判長であるウィリアム・フラッド・ウェブ氏との間に司法取引が成されており、レネゲイド、オーヴァード関連の資料全てを接収し、その上で"超人犯罪"への対抗に一生涯を捧げるという制約の下、見逃されたという経緯がある。
 ゆえにP市のカンガタリに関する資料はほぼ米国に接収されるか、陸軍による破壊工作で焼失している。
・なぜ黒曜山が選ばれたのか?:研究にはきれいな水が必要であるのと、ロクでもない研究を隠しておくのにはちょうどよいため。



【夜辺の私室にあった写真】

・影路が所持。映っているのは研究者と思しき男性と、局長と思しき男性と、望月とうり二つの笑顔の無い少女。
・記されていること
「年代1943年8月」
「撮影場所 黒曜山:神語研究所」
メモ:後に【八尺瓊勾玉】適合実験?



【八尺瓊勾玉】

 三種の神器が一つ。
 UGNにおいては遺産と見る動きもあるが、手元にないため詳細は不明。
 ……余談だが、護国の神器であると同時に、"ツクヨミノミコト"を象徴するものとして知られている。
・UGNの夜辺の私室にあった写真のメモ書きには「後に【八尺瓊勾玉】適合実験?」と書いてある。

●【砕け散った勾玉と、"夜辺甚五郎"の名が記載された手帳】※黒澤秋人宅から発見
 日誌も兼ねていたようだが、機密事項を記していたために、肌見放さず持ち歩くことになっていたもの。
 あきるや夕南、P市支部に勤めていた者たちを案ずるような記述も多い。
 風邪引いてないかだの飯食ってるかだの、鬼神と呼ばれた男の印象からは程遠い、好々爺のごとし内容が連ねられていたが……。
 ──最初の方、一番古い記述に、【八尺瓊勾玉】に関する内容が記されている。

●【八尺瓊勾玉】
 思うに、あれは"鍵"だ。封じ込めて、化け物を育てるために使うというわけじゃあない。
 カンガタリの奴らは、これを兵器転用すべく埋め込んで使用していたようだが、不完全だろう。
 不完全だから。少女を酷く苦しませていたのだ。胸糞悪い話だが、ひとまず置いておく。
 
  育てに育て上げて、壊すことで、中の悪意を宿主に感染させる。
 終戦間際に埋め込んだ勾玉を切り離してもなお紐付けはされたままだ。

 ……だから、眠りにつかせろと朔は言っていた。その間に、封印の手順さえ確立できれば、平和なままだと。
 
 儀式的な手順で、朔の眠りを保つ。
 否、勾玉の悪意が、望月/朔に干渉出来ないようにする。
 だがそこまでやっても不完全だ。俺が持っていても、遠ざけたくなるような狂気にとりつかれることがある。
 
 ……とにもかくにも、勾玉さえ維持できていればなんとかはなる。
 だが、コイツの中の悪意を欲しがる連中もいるだろう。だから、これは肌見放さず持ち歩くことにする。
 
 俺たちは大馬鹿者だ。
 小さな女の子を護るために、逃げたいという感情が作り出したもうひとりの女の子に仮初の平和を護らせる、屑野郎どもだ。
 だからそれを維持し続けなきゃならないが、もしものときにと、俺は朔と契約していた。
 
  ──私を殺せ。私が、私でなくなる前に。



【黒曜山で影路が遭遇しかけた男たち】

・対オーヴァード用装備をつけている、FH側と思しき数人の男たち。おそらくは斥候と思われる。
・キーワード:M(マスター)様、ポイントをつけろ、目撃者は排除……この地に眠る遺産絡み、”Jack pod”による念入りな調査
・「"ナイトフォール"に情報が入る前に、打てる手を打つとのこと」
・鬼神=夜辺の他、あきる、夕南、夕南の母を脅威と思っている発言がある。



【神語研究所実験記録】

 黒曜山の山中にかつて構えられていた、大日本帝国奇跡調査部隊"カンガタリ"の研究所で行われていた実験の数々。
 戦時下であったために法も倫理も無視されているものが多い。

 ……被検体番号四○一一/十三歳/女性/【八尺瓊勾玉適合実験】使用。
 そう書かれた書類には、望月にそっくりな少女の顔が映っていた。
 目には生気の光が宿っていないようにも見える。



【日誌1 ※黒澤秋人】

(1)
 ようやく鍵を見つけ、こっそり爺ちゃんの日記を見た。
 そこにあった一人の女の子に、僕は心を奪われた。……って言っても、恋とかじゃない。
 多分、爺ちゃんが最後に悲しそうな顔をして死んだ原因ってやつなんだと思う。

(2)
 調べていくうちに、その子は月に関する何かを秘めているってわかった。
 わかったけど……おとぎ話だろ、そんなの。かぐや姫じゃああるまいし。

(3)
 Jack podとかいうやつに呼び出された。怖かったが、クソ親父を騙すっていう快感にまけたのかもしれない。
 とにもかくにも会って話すと、そこには仮面を被ったやつと、黒髪の女の人がいた。
 その人は、天船巴と名乗っていた。

(4)
 天船巴は、僕に力をくれた。
 そして、知らなかった真実を色々と教えてくれ……【この紙を読めば、邪魔者も蹴散らせるようにしてあげる】と言われた。
 言われるがままに読んだら、なんだか強くなったような気がした。……僕を襲う化け物にも、自然に対応できるようになった。

 軍人や世の中のクソどもに、爺ちゃんは虐められて死んだんだ。
 危険な技術をつくっていた? 決めつけもバカバカしい。爺ちゃんは世の中のためになることをしたんだ。
 だから爺ちゃんのあとを継ぐ。あの子のための世界を創り上げて、夢を叶えるんだ。そうすれば僕だって、認めてもらえるはずだ。

(5)
 どうやら、"朔"ってやつが邪魔らしい。
 先に手に入れてしまえば、言いくるめられるって言ってたけど。
 でも、天船は最悪の場合はこちらで消すことも出来るって言っていた。──言われたことだけをしていれば、それだけでいいとまで。

(6)
 待ってて。
 僕が、キミのための世界を作ろう。爺ちゃんにできなかったことを、僕がやるんだ。

※この紙を読めば、邪魔者も蹴散らせるようにしてあげる】の内容
《ブレインジャック》
①"天船巴"の関係者以外に害された場合、意識の外であっても必ず反撃エフェクトを使用する。
②捕縛された場合、必ず自害する。天船巴にとって不利益となる情報を、生死の間際という"人間の底"
が見える時に出させないためである。
③この文章の効力に抵抗した場合は、自らの持てる全ての力を使って自死せよ。
・文章を読み上げた者に対して発動する、強烈な暗示の類。
・天船巴は、これを黒澤秋人に対し“強くなる魔法”として読み上げさせた。
・戦闘行動と反撃行動にのみ、行動が最適化されている恐れあり。



【古びた遺書。黒澤修一郎の名が記されている】

 朔月は望月を護るために生まれ、狂気に蝕まれ続けながらも、彼女を護るために自我を維持している。
 ゆえに朔月を、壊してはならない。
 
 彼女が完全に消えてしまえば、この世は狂気という名の闇に閉ざされる。
 私の、否、私達カンガタリがしでかした、おろかな実験のせいで世界が終わるだなどと、あってはならない。